最近のアルツハイマー病国際学会等でDementia Prevention/Prevention trialという
言葉を耳にする機会が増えたように感じます。
古くから東洋医学にも「未病」という概念があります。
これは、リスク因子を早くから見出し、発病を未然に防ぐ対応を考えるというものです。
欧米では「先制医療」という概念も生まれております。
そこから、アルツハイマー病のアミロイド蓄積開始から症状出現までの間に
疾患修飾薬治療を開始できるように、Pre-clinical AD, MCI due to ADまたはProdromal AD
などの新たな病態概念が生まれました。
個別の先制医療構想としてはDIAN、A4やAPIなどが立ちあがっています。
しかし、これだけ新たな概念が生まれても残念ながら、
以前として根本治療薬開発が遅れています。
忸怩たる思いですが、まずは「私たちが出来ることから」
これがいつかは認知症予防に繋がると考えています。
一般社団法人認知症協会 会長
医療法人社団青藍会あんの循環器内科 理事
重村 泰子