刺激の少ない毎日を送っていると認知症になる?

認知症予防研究協会の山根です。

今日も若々しい脳をたもつ秘訣を学んでいきましょう。

アルツハイマー病の原因は
アミロイドβという脳のゴミだとお伝えしました。

アミロイドβが脳に溜まると、
しばらくしてタウというたんぱく質が増加し始めます。

このアミロイドβとタウという2つの毒が、
正常な神経細胞を殺してしまうのです。

ところが、90歳を超えても
優秀な記憶力を維持していた人たちの中には、
脳が大量のアミロイドβに覆われていた人たちもいました。

なぜアミロイドβが溜まっていたにも関わらず、
彼らはアルツハイマー病を発症しなかったのか?

そこには二つの理由があると考えられています。

ひとつは、以前お伝えしたように、
脳にいい栄養を十分にとっていたこと。

そしてもうひとつは、
"知的刺激"に満ちた生活を送っていたことです。

知的刺激の重要さを伝えるものとして、
こんな実験があります。

とあるマウスを、しばらく刺激の豊かな環境で飼育します。

そこにはトンネル、オモチャ、回転車輪などの
楽しいものがたくさんあり、飼育ケージは広く、
他の仲間たちもたくさんいます。

マウスはそこで、多くの感覚的、認知的、社会的な
刺激をうけながら育ちます。

そして数週間後、そのマウスを突然、
刺激の少ない環境に移動させます。

その飼育ゲージは狭く、
楽しいオモチャもトンネルもなく、
仲間たちとの交流もありません。

マウスはそこで、最低限の餌と水だけを与えられて、
何もすることのない孤独な毎日を過ごします。

すると驚くべきことに、たった数日で
マウスの海馬の神経細胞は"激減"したのです。

このマウスを刺激の多い環境に戻すと、
神経細胞は再び増え始め、
やがて元どおりになりました。

この実験から、いかに知的刺激が
脳にとって重要かが分かります。

極端に刺激の少ない毎日を送っていると、
記憶をつかさどる海馬が縮んでしまうのです。

実際人間でも同じような現象があります。

例えば、それまで会社の重要なポストで精力的に働き、
頭の回転も早かったのに、いざ定年を迎えると、
急にやることがなくなって、
頭がボケ始めてしまうというようなケースですね。

老後たくさんの趣味をもち、
他者との交流が活発な人と、
毎日1人でぼんやりテレビばかり見ている人とでは、
後者のほうが認知症になりやすいことも分かっています。

年をとると、つい変化を避けがちになります。

毎日同じことをして過ごし、同じ場所に行き、
同じようなものを食べ、同じ人とだけ付き合う。

新しい情報とか、道具とかは遠ざけ、
できるだけ頭を使わない生活を送る。

そのほうが安心という人も多いと思いますが、
そうした生活はあなたの海馬を
縮めてしまう可能性がある、
ということを覚えておいてください。

認知症の予防のためには、
大きなストレスにならない範囲で、
毎日に小さな変化を取り入れていくことが大切です。

新しい趣味を始めてみる。
行ったことのないお店に行ってみる。
歩いたことのないルートを歩いてみる。
食べたことのないものを食べてみる。

そうした小さな変化でも、脳への刺激になります。

知的刺激を受けると、シナプスの伝達が活発になり、
私たちの神経細胞は成長します。

また、脳に十分な栄養を届けることで、
神経細胞を強化し、アミロイドβの毒に対抗することができます。

例えば、神経細胞の成長には、
BNF(神経成長因子)というホルモンが欠かせませんが、
ある食べ物をとることによってこれを増加させられます。

また、前回お伝えした
ポリフェノールなどの抗酸化物質は、
神経細胞のアミロイドβへの抵抗力を強めます。

アミロバンという、アミロイドβの毒性自体を
弱めてくれる成分などもあります。
これらは書籍に詳しく書いていますので、そちらを読んでいただくのがいいでしょう。

脳にいい栄養をしっかりとり、生活に変化を取り入れる。

たったこれだけで認知症の発症を
抑えられる可能性が高まります。

アミロイドβの毒に負けない脳を手に入れるためにも、
ぜひ意識してみてください。 

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