体にいいと話題のサバ缶を美味しく食べる方法を提案します!サバ缶の栄養素を余すところなく料理しましょう。
認知症予防の代表成分であるDHA・EPAをたっぷりと含有し、ダイエットにまで効果があるというサバ缶。
なかなか料理が思いつかない、魚臭いのが苦手、毎日続けるのは難しい、という方も多いのではないでしょうか?
認知症協会では、主婦目線で思いついた簡単レシピを公開しています。
アレンジは自由ですので、是非参考にしてください。
今回は認知症予防の観点からも毎日飲むことが推奨されている”味噌汁”を、
さらに認知症予防効果を倍増させるように考えました。
心も体も頭もあったまります。
サバ缶と白ねぎと大根のDHAたっぷり味噌汁
【材料】(5人分くらい)
鯖缶 1缶
水 800cc
白ねぎ 2本
大根 5㎝
エリンギ 2本
木綿豆腐 1/2丁
ニンニク 2かけ
味噌 適量
【作り方】
①白ねぎは斜めに薄く切る、大根とニンニクはスライサーで薄くスライス、エリンギは手で適当に割く。
②水と①と鯖缶を汁ごと鍋に入れて中火にかける。沸騰して材料が全て煮えたら、豆腐を入れる。
③火を止めて味噌を入れる。出来上がり!
【食べた感想】
・サバの出汁で旨みたっぷり、ニンニクの香りも良くておいしいです。おかずになるお味噌汁だと思います。
・野菜を切ってお鍋で煮るだけ。とっても簡単でDHAやEPAもたっぷり摂れる栄養満点な認知症予防にぴったりなお味噌汁です。
・今回は冷蔵庫にあった野菜で作ったのですが、ゴボウや里芋、人参、こんにゃく、シイタケなどを入れてもおいしいと思います。
・生姜を入れてもいいと思います!
・もしお味噌汁が残ったら、翌日は豆乳や牛乳を入れてクリーミーなスープにしてみたり、トマトを入れてイタリアン風スープにしてもおいしいです!
~レシピに使った食材の認知症予防豆知識~
《鯖》
認知症予防成分の代表格であるDHAとEPAのオメガ3脂肪酸をたっぷり含んだサバ。
ただ、DHAやEPAは酸化されやすく焼くと20%栄養素が失われるので新鮮な青魚を生で食べるか煮て食べるのが良いとされています。その栄養素を余すところなく缶詰にしたサバの水煮缶は、煮汁まで飲み干すのが正解です。
DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸は、高脂血症などの治療薬になるほど現代人の生活習慣病に欠かせない成分です。
血液中の中性脂肪やコレステロールを抑えることから、脳血管性認知症の予防効果も高く、認知症の発症原因の1つとされる心疾患イベントの発生リスクも下げます。
私たちの普段の食事は気をつけていてもオメガ6脂肪酸過多食になりがちです。
オメガ3脂肪酸を意識的に摂取して、バランスよい食生活を心がけましょう。
《大根》
今回は使用していませんが、大根の葉は緑黄色野菜になります。βカロテン、ビタミンC・E、カリウム、カルシウムなど多くの栄養素を含んでいます。大根の葉が付いているときは捨てずに料理に入れると認知症予防になります。
大根にはジアスターゼというでんぷん分解酵素が豊富に含まれていて消化を助けてくれます。胸やけ、胃もたれ、胃酸過多などに効果があります。
大根の辛味成分はラファサチンというもので、すりおろすことでグルコラファサチンが酵素と反応して分解されて生成されます。このラファサチンには抗菌作用や発がん抑制作用があるといわれています。
《白ねぎ》
ネギの緑色の部分にはβカロテンが豊富に含まれています。βカロテンは抗酸化作用があり、老化防止に効果があるので認知症予防になります。また、ビタミンC・K、カリウム、カルシウムなど多くの栄養素が含まれています。
ネギの白い部分には葉酸、カリウム、カルシウムなどが多く含まれています。
葉酸はビタミンB群の1つです。
葉酸が不足すると、動脈硬化の危険因子である「ホモシステイン」というアミノ酸が血液中で増加します。このホモシステインが増えると体内の細胞を傷つけるので、血管がもろくなり、肌荒れや口内炎、心筋梗塞や脳梗塞、認知症を招く恐れがあります。そのため、葉酸を摂取することは認知症予防になります。
葉酸は体内に蓄積されないのでこまめに摂取することをお勧めします。
《エリンギ》
食物繊維が豊富で、含有量はキノコの中でもトップクラスです。便秘改善、腸内を綺麗にしてくれるので美肌効果も期待できます。
βグルカンは食物繊維の一種で、免疫力を高めるといわれ注目されています。風邪予防やアレルギーの改善などが期待できます。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助けたり、免疫力を高める効果があるといわれています。
ちなみに、2~3時間天日干しするとビタミンDの含有量が増えるので、ぜひ干して使ってみてください。
エリンギには他の野菜よりもビタミンB群が豊富に含まれています。ビタミンB1・B2・B6、ナイアシン、葉酸、ビオチン、パントテン酸などです。
ビタミンB群は1つだけでは効果を十分に発揮できません。お互いが助け合って働いています。
そのため、ビタミンBは複数種類を一緒に摂取することがとても大切となります。
エリンギは複数のビタミンBが含まれているので、とても効果的な食材といえるでしょう。
エリンギに含まれているビタミンB群の中でも特にビタミンB6と葉酸が認知症予防に重要となります。神経を傷つける「ホモシステイン」を分解するために必要だからです。血中のホモシステイン濃度が増加すると動脈硬化が進行して脳梗塞や心筋梗塞、認知症のリスクが高くなります。
《ニンニク》
ニンニクのにおい成分のアリシンは、消化吸収を助けて疲労回復や滋養強壮に効果があるといわれています。また、免疫力を高める効果や血行促進作用による血栓や動脈硬化の予防にも効果があるといわれています。
ニンニクに含まれているスコルニジンという成分には抹消血管拡張作用があり、血の巡りが良くなるので動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの予防に効果が期待できます。これらを予防することは認知症予防につながります。
《豆腐》
豆腐などの大豆製品には“大豆サポニン“と“大豆レシチン”が多く含まれています。
“大豆サポニン”は抗酸化作用があり、コレステロールを低下させて高血圧や動脈硬化などを予防する効果があるといわれています。高血圧や動脈硬化は、認知症の原因の1つとも言われているので、これらを予防することは認知症を予防することにつながります。
“大豆レシチン”は、記憶力を高める効果かあると言われています。
《味噌》
味噌には体内で作ることのできない必須アミノ酸9種類、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
味噌が認知症予防になることは研究でも明らかになっています。
味噌は脳卒中、認知症、心疾患などの発症を低下させる(大妻女子大学)
発酵食品である味噌は老化制御機能がある(東京農業大学)
是非お試しください。
作った味噌汁を食べ切れない場合どうする??
そんな疑問に答えるために残り物アレンジ認知症予防レシピも考えてみました。
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