認知症予防効果のあるキノコ、ヤマブシタケ。認知症予防研究協会

認知症予防に良い成分

認知症予防に必須の成分を持った幻のキノコ、「ヤマブシタケ」とは?

認知症は平均寿命が毎年右肩上がりの日本人には、誰もが避けては通れない健康問題となっています。

もちろん世界的にも認知症は早急に解決しなければならない健康問題ですが、

まだ認知症のすべてのメカニズムが解明されていないため、根本治療薬は開発されていません。

認知症は人によって発症時期も程度も違い、その発症原因も人によって違い、さらに原因は老化以外にも様々な要因が絡み合っていると考えられているため、根本治療薬、完璧な予防薬は作れないだろうと考える専門家もいます。

ただ、認知症予防効果がある可能性がある成分はいろいろと見つかっています。

認知症協会では、その成分を紹介し、生活に取り入れる提案をしています。

幻のキノコ”山伏茸”とは?

実は以前よりキノコは認知症予防に効果がある可能性が示唆されていました。

東北大学の研究によると、キノコの摂取頻度が高い人たちでは、認知症発症リスクが低いというコホート研究の成果を発表しています。( 2017 Jul;65(7):1462-1469. doi: 10.1111/jgs.14812. Epub 2017 Mar 13.)

キノコの入っていて認知症に良いとされている成分は、βグルカンや、グルタミン酸、GABA、ミネラル、ビタミン類です。

そして今回ご紹介するのは、そんなキノコの中でもこのキノコしか持っていない認知症予防成分を兼ね備えたキノコである”ヤマブシタケ”です。

食用キノコであるヤマブシタケには,アルツハイマー型老年期認知症の中核・周辺症状を改善する効果があることが臨床試験によって認められています。

ヤマブシタケの概要

認知症協会。ヤマブシタケ

(Wikipedia)

ヤマブシタケは、一般的なキノコとは違った見た目をしています。

傘や柄がないので、ただ白い線状のヒゲのようなものが垂れ下がっているかのような姿です。

もちろん山伏茸という漢字の名前がついているくらいですので、日本でも見ることはできますが、日本以外でも主に北半球で見られ、食用としても世界各国で食べられているキノコです。

日本ではあまり馴染みはないですが、天然物だけでなく、原木や菌床による人工栽培品や乾燥品まで通信販売でも購入できるキノコです。

味も少しクセがあると感じる方もいますが、ほとんど味はなく、食感を楽しむに近い食材といえます。

ヤマブシタケに含まれる認知症予防成分

ヤマブシタケは、「ヘリセノン」「アミロバン」という成分を持っている唯一のキノコです。

この2つの成分に関しては、無料書籍にも詳しく書いていますが、認知症になりにくい脳を作るのに必須の成分と考えられます。

なぜなら、他の認知症予防に有効と言われる成分と違って、脳に直接栄養を与え、認知症で失われる神経細胞の消失を防ぐからです。

もう少し説明していきます。

ヘリセノン

アルツハイマー型認知症の患者さんの脳では、神経細胞の変異、神経細胞の萎縮、神経細胞数の減少といった障害が見られます。

これは、記憶や学習能に関連する”前脳基底核コリン作動性神経細胞の障害”とよく似ています。

この前脳基底核コリン作動性神経細胞に対する栄養因子が神経成長因子(nerve growth factor :NGF)です。

そしてこのNGFの欠乏がアルツハイマー型認知症の誘因の一つであり、脳血管性認知症の誘発にも関与していると考えられています。

・・となると考えられることは、このNGFを飲み薬にするか注射をすれば、脳の神経細胞に栄養を与え、認知症の進行とともに失われる神経細胞を救うことができるはずです。

しかしながらこれは不可能なのです。

実はNGFはタンパク質であるため、脳のバリアである血液脳関門を通ることができません。ここを通れないと、脳に入ることはなく、脳の神経細胞に栄養を与えることはできません。

ではどうしたらいいか?

直接脳に注射をするという実験も行われましたが実用的ではありません。

・・NGFが脳に届かないなら、脳でNGFを増やすしかない。

そこで発見されたのがヤマブシタケに含まれる天然のNGF合成促進成分「ヘリセノン」です。

実際ヘリセノンは、血液脳関門を通過して脳内に入り、NGFの合成を促進することが証明されています。

人の脳細胞にヤマブシタケ抽出物を加えた試験管の実験では、加えない状態と比較して、NGFの分泌量が4倍に増加しました。

その培養液を神経分化モデル細胞に与えると、脳内の神経細胞の突起が顕著に伸びることがわかりました。

マウスを使った実験でも、ヤマブシタケを投与したマウスは、投与しなかったマウスと比べて、海馬におけるNGFの量が1.5倍に増加しました。

ヘリセノンは血液脳関門を通過して、脳内の神経細胞を修復・再成長させられる、希少な成分なのです。

この作用は、もちろん神経細胞の機能が落ちたり、死滅することを防ぐので、若年性認知症にも効果が期待できますし、何も症状のない時から予防的に摂取するのがより効果的です。

アミロバン

もう一つ、ヤマブシタケから発見された成分として「アミロバン」があります。

アミロバンは、アルツハイマー型認知症で溜まるアミロイドβが、神経細胞を障害するのを防ぐ働きがあることで発見された特許成分です。

アルツハイマー型認知症患者の脳には老人斑と呼ばれる神経線維の変化が見られ、この原因はアミロイドβという異常たんぱく質の蓄積だということは広く知られています。

アミロイドβが脳内に蓄積すると、老人斑の原因になるだけでなく、その毒性から酸化ストレスも増加し、最終的に神経細胞が死滅してしまいます。

そのアミロイドβによる毒性を抑制する働きがアミロバンにあることが確認され、天然由来の成分では世界で初めて発見された成分です。

つまり、健康な脳を維持するためには、早い段階からヘリセノンでNGFを増加させ、アミロバンでアミロイドβの毒性から守る、というこの2つの成分の相加効果が有効である、ということです。

実際にヒトにも試験研究がなされ、問題行動が減ったり、概日リズム(体内時計)が改善されるなど、認知症の改善や抑制に効果があることが報告されています。

アミロバン、ヘリセノンが医薬品になる可能性は?

上記のような夢のような効果を持ったアミロバン、ヘリセノンですが、今後医薬品になることはあるのでしょうか?

現在まだ各地で研究が行われていますが、

抗認知症薬として開発される予定は現時点ではありません。

それは、やはりアミロイドβがある程度溜まりすぎていたり、神経細胞が死滅していた場合は、元に戻すことは不可能だからです。

認知症は予防が大事な疾患です。症状が出てしまっては進行を遅らせることしかできず、残念ながら手遅れと言わざるを得ません。

予防に使う薬は保険適応とならず、また症状が出る前の診断が不可能なため、予防目的の医薬品として開発されるのはないに等しいでしょう。

ヤマブシタケのパワーは認知症予防だけではない

ヤマブシタケは認知症予防に効果のある「ヘリセノン」と「アミロバン」を持った唯一のキノコだと紹介しましたが、

ヤマブシタケにはまだまだ健康によいとされる成分があります。

●「β-D-グルカン」の知られざるパワー

ヤマブシタケに含まれる成分には、他にも健康に役立つものがあります。

まず1つは、免疫力を高める「β-D-グルカン」です。

このβ-D-グルカンは、不溶性の食物繊維の一種です。

不溶性の食物繊維といえば、こんにゃくに含まれる「マンナン」等も有名ですが、便秘の予防・改善、整腸作用、余分な脂肪を吸収排出して肥満を予防する、等の作用を持っています。

他のきのこにもβ-D-グルカンは含まれていますが、ヤマブシタケに含まれるβ-D-グルカンは種類が多く、がん予防や抗がん作用があるとして一昔前に有名になった「アガリクス」を超えるキノコとしても名を馳せています。

がん予防や抗がん作用があると言われているのは、その「免疫機能調整効果」にあります。

β-D-グルカンは免疫機能をつかさどるマクロファージやナチュラルキラー細胞、T細胞、B細胞などの働きを活性化したり、インターフェロンの生成を促す免疫機能調整作用があります。

このため、がん細胞の成長を抑える効果が期待できるのです。

●キノコに含まれる天然抗酸化物質「エルゴチオネイン」

私たちの体は日々「酸化ストレス」に晒されています。

酸化ストレスとは、酸化酸化反応により引き起こされる体内の細胞を傷つける作用です。

酸化ストレスが高い状態が続くと、体を構成する全てのDNAやたんぱく質、脂質、糖質が酸化されていきます。

現代では、いろいろな病気が、この酸化ストレスにより変化した分子が蓄積することで悪化することがわかってきました。

例えば糖尿病では、酸化された糖とたんぱく質が結合し、異常な糖化たんぱく質が増えていることがわかっています。

そして認知症の代表であるアルツハイマー型認知症では、酸化ストレスが脳に蓄積する異常たんぱく質であるアミロイドβの蓄積を促進し、さらに神経細胞を死滅させるとの報告があります。

このように、酸化ストレスは全身にありとあらゆる負の作用をもたらしますが、その酸化ストレスを跳ね返す役割をする物質を「抗酸化物質」と言います。

キノコには天然の抗酸化物質「エルゴチオネイン」が含まれていることがわかっています。

このエルゴチオネインの抗酸化力は絶大で、食物の中ではキノコに最も多く含まれています。

キノコの抗酸化力がどれほど病気に有効なのかは盛んに研究されていますが、現在では皮膚の老化を防ぐとして、アンチエイジング食材として広く知られています。

ヤマブシタケはどこで手に入る?

ヤマブシタケのいろいろなパワーを紹介しましたが、なんといっても「アミロバン」「ヘリセノン」の認知機能保護作用の可能性です。

では、ヤマブシタケはどうしたら手に入るのでしょうか?

実はスーパーで売られているところはあります。

食用キノコとして栽培されていますので今は通信販売でも購入することができます。

もちろん、安定して「アミロバン」「ヘリセノン」を摂取するためにサプリメントも多数販売されています。

動物用認知症予防サプリとしてもアミロバンは既に広く使われており、定着しています。

認知症協会がオススメするのは、もちろん「アミロバン」と「ヘリセノン」が両方含まれているサプリです。

ヤマブシタケエキスそのもののサプリもありますが、

やはり認知症予防の観点からは、あらゆる角度から認知症予防を期待できる成分をマルチに配合したサプリメントをオススメします。

アミロバンやヘリセノン等の脳機能を直接保護するような成分は、継続することに意味があり、アミロイドβや神経細胞の死滅が起こる前から摂取することが大切です。


いかがでしたでしょうか?

今回は認知症予防効果が高いと言われているヤマブシタケの成分について紹介しました。

効率良く安定して成分を摂取するためにもサプリメントがおすすめですが、

認知症協会推奨サプリメントも、もちろんアミロバンとヘリセノンも含有しております。

品質についても精査しておりますので、是非初回無料のうちにお試しください。

→認知症協会推奨サプリメント

無料の書籍にも脳を元気にする成分について詳しく書いていますので合わせてお読みください。

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  • この記事を書いた人

山根一彦 医学博士

一般社団法人認知症協会理事。徳島大学大学院医科学教育学部卒。医学博士。 生体防御・感染症代謝を専門とし、ミトコンドリアの活性化、インフルエンザの重症化等を研究。第一三共ヘルスケア株式会社、SBIアラプロモ株式会社など、複数の大手製薬企業で商品の開発・改良に参加。知財として価値の高い複数の特許を取得。 2017年、認知症協会理事に就任。以後、認知症予防に関する講演・執筆活動を行う。2018年より一般の読者向けに無料メール(LINE)マガジンを開始し、現在の購読者は80,000人超え。著書「認知症にならない最強の食事」。

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